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手術室看護師(オペ看)は医療現場で不可欠な役割を果たしています。
しかしこの職種は、看護師の中でも特に「辞めたい」と感じる瞬間が多いと言われます。
本記事では、オペ看が辞めたいと感じる理由を現役の手術室看護師が詳しく解説、またそれを乗り越え、理想のキャリアを叶える方法を詳しく解説します。
1.手術室看護師(オペ看)を「辞めたい」と感じる理由

手術室看護師(オペ看)が辞めたいと感じる理由には以下のようなものが考えられます。
手術室看護師(オペ看)を「辞めたい」と感じる理由 |
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それぞれの辞めたくなる理由を詳しく見ていきましょう。
1-1.一人前になるまでの期間が長く、勉強の日々が耐えられない
様々な診療科の手術がある総合病院の中央手術室などでは、すべての診療科のオペの器械出しと外回りを独り立ちしなければいけません。
そのため、すべてのオペができるようになるまでに3〜5年近く勉強の日々が続きます。
どれだけ勉強してもゴールが見えない日々は、とても辞めたくなるものです。
1-2.常に緊張感のある職場で、集中し続けないといけない環境が辛い
特に新人のうちは、抜くところ、緩めるところの切り替えも難しく、勤務中はほぼ常に集中し続けているという方も多いのではないでしょうか。
「オペを止めたら怒られる…次に用意しておかなきゃいけないものは…今術野はどうなってるかな…あ、器械が返ってきた。」
こんな風に、最初の1年や慣れていないオペに入る日数秒単位で変わる状況に対し常に集中し続け、勤務後にぐったりしながら辞めたいと思うことがあります。
1-3.夜勤が少ないため、連勤で疲れるし、病棟より給料が少ない
定時の手術は基本平日の日勤帯で組まれることが多いため、オペ看は基本的に平日の日勤帯の勤務を求められます。
土日休みが多く、羨ましいと思う方もいるかもしれませんが、週5日もしくは土曜も含め6連勤をするというのは体力的にも精神的にもかなり辛いものです。
特に1年目などまだできる手術が少ない間は、夜勤など他の勤務に入ることがないため、毎週5連勤を強いられていることもあります。
毎日違うオペの予習、復習をしながら、課題や係り活動なども強いられ、かつ夜勤手当の差額分病棟より給料が低い。
こんな日々を送っていると辞めたいと感じるものです。
1-4.学校で習わなかったことばかり求められる毎日
看護学生時代、手術看護を学ぶことはほぼありません。
あるとしても、手術見学や手術室見学などに1日入るかどうかといったところでしょう。
3〜4年間の学生生活で、洗髪、陰洗、更衣、排泄介助、環境整備など、患者さんの身の回りのケアなどを学び、国家試験もなんとかクリアして、いざ就職。
最初に求められるものは、清潔・不潔とコッヘル・ペアンです。
「あれ…学生時代に学習したことが一切出てこないんだが…」
こんな状態のほぼ一般人みたいな新人看護師にも外科医や先輩は、「これくらい常識でしょ?」と言わんばかりに平気でぶちギレてきます。
そんなとき、「オペ看辞めたいな…」と思います。
1-5.まともに休憩が取れない夜勤がきつい
経験年数が増えると、夜勤のメンバーによっては、自分にしかできない緊急のオペが来ることもあります。
例えば、心外の解離などが来ると、夜通しオペなのに自分と交代できる要員がいない。
こんな状況になれば、夜勤帯で休憩を取ることができない場合もあります。
十数時間もぶっ続けでオペをやった日は、こんなきつい仕事辞めたいと感じるのではないでしょうか。
1-6.看護をしている気がしない
最初の頃は、手術看護はほとんど看護をしている気がしません。
毎日新しい術式と器械を覚えて、先生の手袋のサイズや器械の好みを覚えて、清潔にスムーズに安全に手術を遂行していく日々。
全身麻酔症例に付くことが多ければ、患者さんに意識はありません。
「看護師って、もっと患者さんと関わる仕事だと思ってたんだけどな…手術室に看護ってあるのかな…そもそも看護ってなんだったけかな…」
こんな風に、看護という概念自体がよくわからなくなり、手術室で看護師としてのキャリアを積んでいって良いものかと1年目の時は疑問に思っていました。
1-7.病棟でも働けるナースになりたい
手術室の看護師は、看護師人生を一生手術室で終わらせる人も少なくありません。
しかし、手術室の経験だけでは、転職などを考えたときにも病棟やクリニックといった選択肢を考え辛く、潰しがききずらい部分があります。
手術室では、ルートを取る機会が少ないことから、ルートを取ることに関しては新人同然だったり、ケアを行う機会もないため基本的な看護技術も身につき辛かったりするものです。
病棟での経験も必要なのではないかと考えたといき、辞めるという選択肢が見えてくることがあります。
1-8.手術が終わるまで手を下ろせない器械出しが辛い
器械出しをするとき、清潔な状態をオペ中保たなくてはならず、その間は顔を触ることや痒いところを掻くこと、トイレに行くことも制限されます。
体調が良いときは問題ありませんが、お腹が痛い時などは最悪です。
また、強力な消毒薬などで手を洗い続けることで、手荒れを引き起こす方もいます。
そんな日々を続けているうちに、手術室での勤務が辛い・自分には合わないと感じる人もいるのではないでしょうか。
1-9.一緒に働きたくない先生がいる
チーム医療という言葉を知っているのかと疑問に思うほど、医師が1番偉い、自分はなんでもやっていいし言っていいと思っているような先生がたまにいます。
せっかく綺麗に並べた器械をぐっちゃぐちゃにしてまで自分で欲しい器械を取っていく先生や、会話にならない(会話をする気がない)バリアンスの塊みたいな先生、声が小さくて何言ってるか聞こえないのに聞き返すとブチギレる先生。
こんな先生とのオペが続けば、辞めたいと感じることもあります。
1-10.怖い先輩ナースがいる
そもそも新人が嫌いな先輩や、すぐに人を嫌いになる先輩、威圧感があって怖い先輩というのはどの業界にもいるものです。
1度嫌われてしまったり苦手意識を持ってしまったりすると、その先輩との関係を築くのはなかなか難しいもの。
ですが、配置などの問題から、そんな先輩と同じオペについてしまうことは多々あります。
手術に入る看護師は基本器械出しと外回りの2人だけ。
言わば、もう1人の看護師はその日のたった1人のバディみたいなものです。
そのバディが怖い先輩ナースだった日は、配置が決まった日から憂鬱で、中には当欠してしまう人さえいるほど苦痛なものです。
今まで出会ったオペ看の中には、怖い先輩ナースの威圧感(覇王色の覇気?)で術中倒れてしまい、それをきっかけに退職していった人もいました。
1-11.放射線や針刺しなどの危険が多い職場から離れたい
手術室は、危険手当が出る病院があるような、危険な職場です。
放射線に曝される危険や感染症の患者の血液に曝露する危険、重いものを持って腰をやる危険に、高額な医療機器を壊す危険など様々です。
また、緊急手術や出血の多いオペでは自分の行動や動作が患者さんの生命を左右する危険などもあります。
そんな危険が多い手術室での勤務は責任が重く、ふとした時に辞めたいと感じてしまうことがあります。
1-12.たくさんのオペをこなさなければいけないバタバタとした毎日が嫌だ
手術室では、1つの部屋で長いオペを1日に1件行うこともあれば、短めのオペを何件かこなすこともあります。
複数件こなす日は、1番バタバタする入退室を何度もやらなければならず、また術間をどれだけ短くできるかで、定時に手術を終えられるかが決まると言っても過言ではありません。
新人の頃は、安全を担保できないくらいの速度でオペの準備や入退室をこなさなければならず、そんなバタバタとした1日に嫌気がさすこともあるのではないでしょうか。
1-13.緊急で呼ばれるオンコールや待機が苦痛
手術室は、基本平日の日勤帯に定時のオペが組まれていますが、それ以外の時間帯は基本的に緊急のオペがいつ何件入ってくるかわかりません。
そのため、オンコールや待機といった勤務帯が存在します。
オンコールや待機では、電話がかかってきたら30分以内に出勤といったルールのもとフリー時間が設けられていますが、30分以内といった制限があると、なかなか行動が制限されます。
また、夜中もぐっすり眠るわけにはいかず、お酒も飲めないため、ある程度の緊張感を持って家や病院付近で過ごさなければなりません。
このようなどっち付かずの勤務が嫌いな方もいるようです。
2.手術室看護師(オペ看)が向いている人・向いていない人

オペ看には特有のスキルや適性が求められます。冷静な判断力、高い専門性、チームワークが必要とされます。反対に、独自のペースで業務を進めることを好む人には向いていないかもしれません。
それでは、手術室看護師が向いている人と向いていない人を詳しく見ていきましょう。
※実際に手術室で働いてみて、手術室で上手くやっている人と、できな人認定を受けている人を個人的見解で分析した結果に基づいて解説していきます。
2-1.手術室看護師(オペ看)に向いている人
手術室看護師が向いている人は以下のような人です。
手術室看護師(オペ看)に向いている人 |
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上記に当てはまる方は、手術室看護師として上手くやっていける可能性が高いです。
2-2.手術室看護師(オペ看)に向いていない可能性がある人
手術室看護師に向いていない可能性がある人は以下のような人です。
手術室看護師(オペ看)に向いてない可能性がある人 |
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あくまでも向いていない可能性があるというだけで、上記に当てはまる項目がある人でも上手くやっている人もいます。
苦手なことをカバーできるほどの努力ができれば、手術室看護師としてやっていくことは可能です。
3.手術室看護師(オペ看)を辞めたくなった時の具体的なアクションプラン

まず、自分の気持ちや辞めたくなった理由を整理しましょう。
次に、同期や先輩看護師と話すことで、新しい視点やアドバイスをもらうことができます。
もし辞めるという選択肢を本格的に考えている場合は、退職前に次の職場を見つけておくことがおすすめです。
転職する場合は、看護師向けの転職サイトを利用することをおすすめします。
今後のキャリアに関しては、看護業界に精通している看護師向けのキャリアアドバイザーなどに相談すると具体的に取るべきアクションが見えてくることもあります。
まずはどんな求人があるのかを確認するところから始めましょう。
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4.手術室看護師(オペ看)の経験を活かす転職先やキャリアパス

病棟看護師との最大の違いは、手術室で得た専門性の高い知識とスキルです。
手術室看護師の経験を活かせる転職先や職業としては以下のようなものが挙げられます。
手術室看護師(オペ看)の経験を活かせる転職先と職業 |
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手術室看護師には、さまざまな道が開かれています。
さらに専門性を磨いて看護師としてやっていく道、その他の職種になる道、もちろん病棟の看護師になる道も良いでしょう。
自身のライフプランと併せて、理想とするキャリアをまずは考えてみましょう。
6.実際に手術室看護師(オペ看)を辞めた看護師のインタビュー

この章では、実際に手術室看護師を辞めた看護師の事例をご紹介します。
27歳女性
3年目いっぱいで手術室を辞めて、美容外科に転職しました。もともと美容に興味があったので、転職して良かったなと思っています。もちろん手術室での経験は役に立っていますし、最初に配属されたのが手術室で良かったと今は思えています。
23才女性
怖い先輩が嫌になり、2年目の途中で辞めました。辞めると決めてからは、仕事の合間に転職サイトでひたすら転職活動を進めていました。今は某大手美容ナースとして働いています。
28才男性
訪問看護ステーションを作りたいと思い、手術室で働きながら、訪問看護のバイトをしていました。現在は、訪問看護ステーション設立に向けて活動中です。
手術室看護師を辞めた方々は、さまざまな職場・職種で現在も元気に活躍されています。
手術室に配属されたからといって、手術室だけが活躍の場ではありません。
7.まとめ
手術室看護師は、辛いことが多く辞めたくなることもある反面、そこで培った専門性の高い貴重な経験はさまざまなキャリアへと繋がっています。
辞めたいと思った時には、しっかりと自分の気持ちを確認し、必要に応じて先輩や同期、キャリアアドバイザーなどにサポートを求めることが大切です。
理想のキャリアを手に入れるために、次に取るべき行動を考えましょう。
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