この記事では、看護師・看護学生におすすめの看護雑誌を紹介します。
「患者さんについて調べることが沢山あるから、わかりやすく最新の情報が欲しくて看護雑誌を調べてみたけど、どれが良いかがわからない」
看護師の仕事や看護学生の実習をしていると、上記のような悩みを抱えることも。
そこで、この記事では看護雑誌を選ぶポイントやおすすめの看護雑誌を紹介していきます。
1.看護雑誌がおすすめな人とは?
看護雑誌は、様々なことを調べるのが苦手な人におすすめです。
看護雑誌のメリットには、以下のようなものが挙げられます。
看護雑誌の魅力 |
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看護雑誌の1つ目の魅力は、情報の信頼性が高い点です。
インターネットの普及に伴い、あらゆる情報がインターネット上に出ている反面、情報の取捨選択をするのが難しくなっている現状があります。
そんな中、看護雑誌には現場で働く看護師や認定看護師などのより高度な知識を持っている方、医師などが執筆しているため、臨床で実際に使える正しい知識が掲載されています。
2つ目の魅力は、知りたい情報が見つけやすい点です。
看護雑誌は、表紙を見れば何が書いてあるかをすぐに理解することができます。
その際、今知りたい内容とマッチしていると思えば、目次を見てそのページを開き、すぐに必要としている情報に辿り着けるため、調べ物の効率が非常に良くなるのも魅力の1つ。
2.看護雑誌を選ぶときのポイント3選
看護雑誌を選ぶときのポイントは、以下の3つです。
看護雑誌を選ぶときのポイント |
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それでは、1つずつ詳しく見ていきましょう。
2-1.自分に合った難易度
はじめに紹介するポイントは、自分に合った難易度かどうかです。
なぜ難易度が重要かと言えば、看護雑誌の中にはある程度の看護知識が入っている読者をターゲットとして作成されているものもあるからです。
特に、専門性が高い雑誌は前提知識が必要である場合が多いもの。
あらかじめ自分に合った難易度かを知るために、雑誌のサンプルを購入前に1度見ておくことをおすすめします。
サンプルを見た際に、ほとんど書いてあることを理解できない場合は違う雑誌を検討した方が良いでしょう。
2-2.特化型と総合型の選択
看護雑誌を選ぶ際、内容がある分野に特化しているか、そうではないのかという視点が重要です。
看護師は、働く診療科や患者の状態に応じて求められる知識が異なるもの。
例えば、『救急の病棟に配属されていて、これから救急看護認定看護師になりたい』という方には、エマログ(救急看護の専門誌)などの特化型の看護雑誌がおすすめです。
一方、『専門は決まっていないけど、看護雑誌で勉強したい』という方は、エキスパートナースなどの総合型看護雑誌がおすすめです。
2-3.値段
看護雑誌を選ぶうえで、値段も重要なポイントとなります。
発行頻度が高く、1冊あたりの値段も高い看護雑誌は、定期購読をすると最終的に多大な額を使うことに。
特に看護学生さんは、安定収入がないため負担になります。
また、各雑誌ごとに増刊号が出版されることも。
定期的に購入していると、関連する増刊号はどうしても欲しくなってしまうもの。
金銭的な負担を考えると、値段、発行頻度ともに、自身のお財布に合ったものを選ぶことをおすすめします。
3.新人看護師におすすめの看護雑誌ランキング
ここでは、新人看護師が導入しやすくて読みやすい雑誌を紹介します。
- 新人看護師におすすめのもの
- どの診療科にいっても使えるもの
今回紹介するのは、次の3冊です。
それぞれ、見ていきましょう。
3-1.エキスパートナース
エキスパートナースは、どの診療科に配属された方にも対応している総合型の看護雑誌です。
総合型の看護雑誌であることから、幅広い分野の内容が盛り沢山に詰まっているのが魅力の1つ。
2020年に発売したものだと、新型コロナウイルス関連の情報が多々掲載されました。
エキスパートナースは、写真が多く、現場の状況が具体的にわかるのも嬉しいポイントです。
さらに、読み進めていくと、細かい知識まで紹介されているため、総合型の看護雑誌にありがちな浅く広い知識ではなく、深く広い知識が身につきます。
各月発行であるため、最初の1冊目におすすめです。
3-2.月刊ナーシング
月刊ナーシングは、エキスパートナース同様に総合型の雑誌です。
幅広い分野の内容が多く掲載されているのが特徴。
月刊ナーシングは、より臨床で実践できるを重視しています。
また、毎号ごとの特集に力を入れていることもあり、ボリュームが多いです。
総論から各論という流れが、臨床で活かせる知識を実現しています。
イラストを多く取り入れてくれているため、より臨床でイメージしやすい内容になっています。
各月発行ですので、特集が自分の気になる分野の時に、他の雑誌と併せて購入するのも良いかもしれません。
3-3.みんなの呼吸器 Respica
みんなの呼吸器 Rsepicaは、呼吸を専門にした特化型の雑誌です。
最新のガイドラインやエビデンスに基づいた記事が多いという特徴があります。
看護師にとって、呼吸を知ることはすごく重要です。
超急性期から終末期まで、どの範囲、どの分野でも呼吸は密接に関係しています。
ガイドライン特集時は、ガイドラインの使い方から教えてくれる親切な作りもありがたいポイント。
疾患の入門編では、病態から臨床に活かせるレベルまで説明してくれます。
呼吸器系の病棟の方や専門誌も見てみたい方におすすめです。
4.看護学生におすすめの看護雑誌ランキング
ここでは、看護学生が導入しやすくて読みやすい雑誌を紹介します。
- 看護学生が実習中に読みやすいもの
- 看護師になってからでも臨床で活かせる情報が載っているもの
今回紹介するのは、次の3冊です。
それぞれ、見ていきましょう。
4-1.プチナース
プチナースは、看護学生の授業や実習、国家試験までを範囲とした雑誌です。
毎回雑誌に付録がついてくるのも嬉しいポイント!
付録の内容も実習や国家試験に役立つものが充実しています。
プチナースの特徴は、看護学生生活の時期に合わせて作られるコンテンツです。
国家試験が近づけば国家試験の特集、実習が近ければ実習の特集を掲載してくれるのは、とても助かります。
看護学生さんで雑誌を購入したいと思ったら、まずプチナースをおすすめします。
4-2.Nursing Canvas
Nursing Canvasは、より臨床に向けてを意識して編集されている看護学生向けの雑誌です。
検査やフィジカルアセスメントについての特集が組まれることからも、臨床を意識していることがわかります。
Nursing Canvasの執筆は、臨床の最前線にいる認定看護師など専門的な方が行っているため、学生時代から将来の看護師を見据えて学ぶことができるのが魅力の1つ。
学生向けの雑誌であるため、国家試験対策にも力を入れてくれている雑誌でもあります。
看護学生の時から臨床現場のことも意識したい方におすすめです。
4-3.エキスパートナース
エキスパートナースは、新人看護師のおすすめ雑誌にもあげましたが、看護学生にもおすすめの雑誌です。
最新情報かつ多くの看護師からの興味が高い分野が特集として組まれます。
写真が多くてイメージに繋がりやすい工夫がされているのが嬉しいポイントの1つ!
毎号、看護学生でも理解しやすい基礎分野のページがあるのも魅力的です。
最終学年の看護学生に特におすすめです。
5.【診療科別】おすすめ看護雑誌一覧
ここでは、診療科別におすすめの看護雑誌を紹介します。
以下は、各診療科ごとにおすすめの看護雑誌をまとめた表です。
気になる診療科や雑誌をクリックし、詳細を見てみましょう。
診療科 | おすすめ看護雑誌 |
---|---|
小児科 | |
精神科 | |
感染症 | |
救急 | |
呼吸器 | |
消化器 | |
手術室 | |
脳外科 | |
循環器 |
はじめに、小児科の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
5-1.小児科の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、小児科の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
小児科に配属されてすぐに臨床で使えるものから選びました。
今回紹介するのは、以下の2冊です。
それぞれ見ていきましょう。
5-1-1.小児看護
小児看護は、30年以上の歴史がある各月販売の看護雑誌です。
30年以上の歴史があることから、ベテランの小児看護師からも信頼が置かれています。
小児科の看護師を対象にしており、小児疾患の全てを網羅しているのが特徴。
小児全科の看護方法や技術ついて解説しています。
例えば、小児の癌の特集号なら、薬物療法時の看護師が暴露するリスクのこと、癌の小児に対して、発達段階に合わせた関わりのことなどが記載されています。
また、連載記事が8つ以上あるため、読み続けることで得るものが増える雑誌です。
患者や家族の立場にたった看護ケアの情報を提供してくれます。
あらゆる小児の看護に対して、臨床を中心にタイムリーな話題を与えてくれる看護雑誌です。
5-1-2.こどもと家族のケア
こどもと家族のケアは、新生児・小児・重症心身障害児の現場で働く看護師が著書である隔月販売の看護雑誌です。
こどもと家族のケアは、新生児の情報もあるため、対象の範囲が広いのが特徴の1つ。
情報は幅が広いにもかかわらず、内容が重複することのないように、現場ナースが今の小児看護について執筆してくれています。
現場の看護師が最新情報を噛み砕いて教えてくれる最高の看護雑誌です。
5-2.精神科の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、精神科の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、精神科に配属されてすぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の3冊です。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-2-1.月刊 精神科看護
月刊 精神科看護は、今起きている問題に対して、看護で解決できる糸口を探っていける各月発売の雑誌です。
精神科の現場で今まさに働いている看護師におすすめの1冊です。
なぜなら、『今まさに』を最重要テーマに置いているからです。
例えば、最近特集が多いのは、COVID-19と関連した記事。
精神科でCOVID-19は、一般病棟に対して一見関わりが薄いのでは?と思う方もいると思います。
しかし世の中には、COVID-19に罹患する人だけでなく、もし罹患したらと考えると恐怖感に襲われる人もいます。
実際に、COVID-19が集団発生した病院の記事などもあり、今対応しなければいけない課題に精神科の視点で書かれています。
精神科に勤められている看護師の役に立つ1冊です。
5-2-2.精神看護
精神看護は、臨床だけでなく、地域や教育の視点も入れている隔月発行の看護雑誌です。
看護師以外のメンタルヘルスケアに携わる医療者やコメディカル全ての方に必要な内容が掲載されているため、おすすめしたい1冊。
特集で扱うものも精神科の疾患のことだけではありません。
例えばある号では、生活保護についてを政治的視点や家族、米国の仕組み、訪問看護の視点などから書かれた記事がありました。
この記事内容であれば、病棟看護師だけでなく訪問看護師、医師、作業療法士、保健師等、様々な人が知っておきたい内容だと思います。
各職種からも評判が良く、専門外の情報も知れるため嬉しいなどの良い意見が多いです。
専門以外の幅広い知識が欲しい精神科の看護師は購入すべき看護雑誌です。
5-2-3.精神科臨床 Legato
精神科臨床 Legatoは、精神科臨床向上への貢献を目指している年3回発行の看護雑誌です。
精神科のトレンドに即した内容を知りたい方にはおすすめです。
なぜなら、トレンドに沿った話題や読者が診療において役立つ情報を提供しているからです。
特に力を入れているのが、統合失調症や気分障害のことです。
疫学から病態、危険因子、治療等を細かく記載してくれています。
臨床に即しているため、より細かく疾患について知れるのが魅力的!
病棟で働く精神科の看護師には、1度手に取ってもらいたい1冊です。
5-3.感染症の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、感染症に関わる看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、感染症に関わる部署に配属されて、すぐに使えるものから選びました。
紹介するのは、次の3冊です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-3-1.INFECTION CONTROL
INFECTION CONTROLは、現場ですぐに実践できる領域や話題の情報をわかりやすく解説している各月発行の看護雑誌です。
ICTやASTメンバーであるスタッフにおすすめ!
なぜなら、雑誌を利用しただけですぐに実践できる仕組みになっているからです。
例えば、COVID-19の特集であればICTの知識編として書かれていることが、すぎにパワーポイントで使えるように見やすくなっています。
見やすいだけでなく、派生して今号以外にも以前の○月号で特集してあるなども書かれているため、定期購読することでより雑誌の効果は発揮されます。
また指導用セットの項目では、ネットを介せばそのままダウンロードできます。
「感染症のことを知らないと!」と思った方には必須の雑誌です。
5-3-2.感染対策ICTジャーナル
感染対策ICTジャーナルは、ICTに所属している医師や看護師、臨床検査技師、薬剤師のためにある、年4回発売の雑誌です。
感染管理の実践的ノウハウや現場の最新情報を実用的に提供しています。
例えば、標準予防策の内容に関しては、手指衛生やPPE使用の仕方、患者配置の方法などが細かく書かれています。
手指衛生とPPEの正しい使用方法は、COVID-19であらゆる医療従事者に注目されています。
手指衛生の方法だけでなく、手指消毒薬や石鹸、環境整備に使うウェットクロスなどの製品の情報まで扱っています。
製品情報は他の雑誌よりも多く書かれているところから、実用性に力を入れていることがわかります。
感染対策の委員会メンバーや係になったら購読したい雑誌です。
5-3-3.J-IDEO
J-IDEOは、感染症診療や感染管理の専門知識、最新トピックなどが書かれた隔月発行の感染症専門雑誌です。
編集主幹が感染症対策の第一人者である岩田 健太郎さんです。
医師が監修していることから感染症の知識向上にはおすすめの1冊。
例えば、疾患や抗菌薬、耐性菌についての特集が毎号あると言ってもいいほど多いです。
細かいデータや生理学の細かい部分まで記載されているので、正直難易度はかなり高いです。
COVID-19はもちろん、HIV感染症やノロウイルスなどあらゆる感染症について特集が組まれています。
看護師よりも医師目線に近い雑誌です。
感染症の認定看護師に興味のある方は、資格をとるうえで必要な知識なので読んでみる価値はあると言えます。
5-4.救急の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、救急の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、救急関連の部署に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の3冊です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-4-1.Emer-Log
Emer-Logは、現場で働く救急看護師の日誌感覚で症例と現場にこだわっている隔月発行の雑誌です。
症例がベースなので看護師だけでなく医師や臨床工学技師にも共有したい雑誌です。
なぜなら、救急医療や看護は、他職種連携を反射神経の如くやることが求められるからです。
つまり、情報共有が必須なのです。
症例ベースにしてある例としては、患者が救急車で運ばれてきた時の情報から経過を細かく、時には画像を含めて紹介しています。
症例をベースにしているため、心電図や画像の見方も症例の疾患に合わせて学べます。
読むだけでイメージできるので、実際の現場にきた時に行動レベルにうつしやすいのが魅力的!
救急に興味のある看護師にはぜひ読んでいただきたい1冊です。
5-4-2.レジデントノート
レジデントノートは、臨床研修で最初に必要な知識を盛り込んである研修医を対象とした毎月発行の看護雑誌です。
レジデントノートは、働き始めた研修医にわかりやすく書かれているため、救急の看護師にはおすすめの1冊。
なぜなら、研修医は救急に携わることが多いので、救急看護師も学ぶべきところかぶることがあるからです。
例えば、循環器の特集であれば、循環作動薬の種類から、どのように体内で作用しているかを細かくわかりやすく書いてあります。
救急の1秒を争う現場では、救急看護師も医師と同じ目線を持っていないと動けません。
そのために深い知識が必要です。
同じ目線を持つうえで必要な知識が網羅されているのが、レジデントノート。
救急特集も多い雑誌なので、看護師でもぜひおすすめの1冊です。
5-4-3.救急医学
救急医学は、最新の救急医師の医学情報や多くの症例を取り入れた雑誌です。
3次救急の救急看護師には、おすすめの1冊です。
なぜなら3次救急では、あらゆる症例に当たる可能性があるから。
例えば、新型コロナウイルスが流行し始めた時は、現場でも情報が少なかったです。
世間でも感染者数とECMOという言葉だけが流れていました。
救急医学では、ECMOの導入に関しての特集を2020年2月号で行う対応の早さ。
あらゆる症例に当たる可能性のあるスタッフからすると、対応が早いのはありがたいです。
医師向けの雑誌のため、難易度は高いです。
ただし、救急の最前線働いているスタッフには、膨大な知識を最新の情報を得ることが求められます。
救急看護に深く携わりたい看護師には、おすすめの1冊です。
5-5.呼吸器の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、呼吸器の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、呼吸器病棟に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の3冊です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-5-1.みんなの呼吸器 Respica
みんなの呼吸器 Respicaは、超急性期から終末期の呼吸ケアに携わる全ての人に対しての各月発行の看護雑誌です。
呼吸を見るうえでのスキルや知識や取り入れたい方におすすめの雑誌!
なぜなら、呼吸の解剖から機器の管理まで呼吸に関するあらゆることが網羅されているからです。
例えば、人工呼吸器の特集とざっくりしたものではなく、人工呼吸の解剖生理をガス交換の仕組みからわかりやすく書いています。
呼吸の基礎が全て人工呼吸をベースとして書いてあるため、0から学びたい人にもわかりやすく書かれています。
イラストが多くて、誰にでも見やすい工夫もされています。
呼吸器科のスタッフには、マストアイテムです。
5-5-2.呼吸器ジャーナル
呼吸器ジャーナルは、医学会の最新知見を公正かつ的確に伝える年4回発行の看護雑誌です。
呼吸器の疾患を基礎から学びたい看護師におすすめ!
なぜなら、呼吸器領域に特化しているため、あらゆる呼吸器症例が多いという特徴があるからです。
例えば、呼吸器診療ガイドの特集では、肺炎と大きい括りでなく、定型肺炎と非定型肺炎、誤嚥性肺炎等、細かく括りを分けて記載されています。
疾患の情報量がとにかく多いため、症例ベースに呼吸器疾患を学びたい方はぜひ手に取って欲しい1冊です。
5-5-3.ICNR
ICNRは、クリティカルケア看護に必要な知識を最新情報を交えて記載している隔月発行の雑誌です。
人工呼吸器を学びたい呼吸器科の看護師におすすめ!
なぜなら、ICUの看護師は、人工呼吸器に関わることが多く、管理の仕方やケア方法で細かく記載されているからです。
例えば、人工呼吸器に関する話を特集している時は、挿管チューブの違和感のことや同調と非同調の違いなどがありました。
ICNRは、呼吸器科の看護師に読んでいただきたい1冊です。
5-6.消化器の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、消化器の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、消化器の病棟に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の3冊です。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
5-6-1.消化器ナーシング
消化器ナーシングは、消化器外科もしくは内科に関わる全ての看護師のための各月発行の看護雑誌です。
消化器外科や内科の新人看護師におすすめです。
なぜなら、解剖や疾患、治療を基礎から書いてあるためです。
例えば、消化器内科の範囲である内視鏡の特集では、治療や検査のことを細かく記載してあります。
上部や下部だけでなく、ERCPやESD、PEG、EVLなど領域を分けて記載してくれています。
「内科の特集の時は、外科の人にはあまり必要ないのでは?」と思われた方!
そんなことはありません。ストーマ の連載や大腸癌の未来の話など、外科の人が興味のあるような内容もしっかり入っています。
消化器科に所属したら、まずは1度読んでみることをおすすめします。
5-6-2.Nutrition Care
Nutrition Careは、臨床における栄養療法を取り上げている各月発行の雑誌です。
消化器科で術後や内視鏡のESD等に関わる看護師におすすめです。
なぜならNutrition Careは、栄養に特化しているため。
栄養と消化器は密に関わります。
消化器の動きの1つが、栄養を取り込むことです。
術後や内視鏡の検査後は、食事形態が変わってきます。
栄養療法の勉強することで、消化器科での視点が広くなります。
消化器の疾患や解剖などが落ち着いた看護師のもう1冊としておすすめです。
5-7.手術室の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、手術室の看護師におすすめの看護雑誌を紹介します。
今回は、手術室に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の2冊です。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
5-7-1.OPE NURSING
OPE NURSINGは、手術看護に必要な知識や手技をイラストや写真を交えて解説してある各月発行の雑誌です。
手術室に配属されたばかりの看護師におすすめです。
なぜなら、毎回ベーシックな特集が組まれているから。
例えば、挿管と抜管の特集があれば、解剖から扱ってくれます。
しかも、用語から解説しているため、新人でも理解しやすいです。
また、挿管するまでの写真もコマ送りのように、何枚も使っているため、わかりやすいのもポイントが高い!
普段、自分が意識しないところまで細かく教えてくれます。
レベルが少しずつ上がってくれば、レベルアップ特集もあるので飽きが来ません。
5-7-2.手術看護エキスパート
手術看護エキスパートは、手術における最新情報やタイムリーなテーマを扱っている隔月発行の看護雑誌です。
手術看護師の認定看護師になりたい方におすすめです。
なぜなら、認定看護師の記事が多いから!
認定看護師とは、こういうものだと学べるという特徴があります。
例えば、『手術中に合併症が起きたらどうする』という特集を組んだこともありました。
特集では、不整脈やアナフィラキシーといった想定しやすいもの以外に災害発生時の記事もありました。
上記は、手術室の看護師になっただけでは、あまり考えようとは思わないもの。
細かい分野も書いてあることから、手術室のエキスパートを目指す人のための雑誌と言えます。
5-8.脳外科の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、脳外科の看護師におすすめの雑誌を紹介します。
今回は、脳外科の病棟に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の2冊です。
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
5-8-1.BRAIN NURSING
BRAIN NURSINGは、脳疾患患者に携わる全ての看護師に向けた隔月発行の看護雑誌です。
脳神経外科の急性期から回復期の看護師におすすめの雑誌です。
なぜなら、治療や看護のポイントが、回復過程に特化しない作りになっているからです。
例えば、画像の特集であれば、疾患や臓器ごとに分かれて記載されています。
超急性期から回復期の過程を書いてくれているので、脳外科で働いていれば誰にでもおすすめできる1冊です。
最近、表紙のイラストも変わって、より見やすさを意識したものとなっているため、新人看護師さんにもおすすめです。
5-8-2.呼吸・循環・脳実践ケア
呼吸・循環・脳実践ケアは、看護師が体験して得た知識と根拠が網羅されている隔月発行の看護雑誌です。
脳外科の急性期で働く看護師におすすめです。
なぜなら、脳だけでなく呼吸や循環のことも記載されているからです。
脳梗塞や脳出血、クモ膜下出血の患者はICUに入ることも多いです。
脳の領域は、呼吸器・循環器と密接に繋がっています。
呼吸・循環・脳実践ケアは、3つの領域の繋がりを意識しているため、より実践に活かせる知識が定着します。
呼吸と循環も含めた脳の看護について学びたい方には、ぜひ1度手に取っていただきたい1冊です。
5-9.循環器の看護師におすすめの看護雑誌
ここでは、循環器の看護師におすすめの雑誌を紹介します。
今回は、循環器の病棟に配属されて、すぐに臨床で使えるものから選びました。
紹介するのは、以下の3冊です。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
5-9-1.HEART NURSING
HEART NURSINGは、全国の『ハート』をみる看護師をとことんサポートするべく、隔月で発行されている看護雑誌です。
循環器に所属した新人看護師におすすめです。
なぜなら、基本から楽しく学べる工夫がされている雑誌だからです。
例えば、冠動脈の略語や番号などを解説する時は、イラスト以外に実際の写真も使ってくれています。
イラストや写真も、まるでノートに貼っているかのような工夫がされているので、とても見やすいです。
循環器の看護師だけでなく、全ての看護師におすすめできるほど見やすく、理解しやすい看護雑誌です。
5-9-2.重症集中ケア
重症集中ケアは、ICUなどのクリティカルケアの分野の最新情報を中心とした隔月発行の看護雑誌です。
重症集中ケアは、循環器の急性期に所属して経験を積んだ看護師におすすめの雑誌です。
なぜならクリティカルケア分野と循環器は、密接に関連しているから。
例えば、酸素需給バランスの特集をしていれば、解剖や生理学から循環器の事例を踏まえて記載されています。
輸液特集があれば、循環器の疾患患者に対しての輸液療法をクリニティカル分野のエキスパートが執筆しています。
後輩に循環器の疾患や治療について、指導する立場の方は1度読んでみることをおすすめします。
6.まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、看護雑誌について詳しく紹介していきました。
看護師や看護学生は勉強量が調べ物の量が多いもの。
看護雑誌を上手く活用し、効率の良い勉強や時間の使い方をできると、日常生活も充実します。
自分に合った看護雑誌があれば、1度手に取ってみることをおすすめします。