初めての実習、ドキドキしますよね。
きっとそれと同時にワクワクもしていると思います。
「どんなことするんだろう。どんな準備が必要かな?」と感じている人も少なくないと思います。
そこで今回は、現役看護学生が初めて実習に行った時のことを振り返り、実習内容や必要な準備などについて書いていきます。
1.看護学生の初めての実習、どんなことするの?
看護学生は、1年生の時に初めての実習にいきます。
基礎看護実習Ⅰとか基礎看護学実習Ⅰと言われてるやつですね。
先輩たちは、"基礎Ⅰ"とか呼んでたりします。
看護の実習だから「実際にケアをしたりするのかな」と思いきや、ケアは基本的にしません。
でも、考えてみれば、看護技術などについてはほぼ勉強していない状態で行く実習ですから、まあ当たり前と言われれば当たり前ですよね。笑
じゃあ何をしに行くのか。
答えは、ストーカーです。笑
正式には、シャドーイングと言われていたりします。
看護師さんの後をひたすらついて行くんです。邪魔にならないように。笑
「えっ…」て思った方、心中お察しします。
僕も最初の実習に行った時に思いました。
「ん…?思ってたんとちゃう。」と。笑
けど、今振り返ると、結構大事な実習だったと思います。
初めて見る臨床の現場では、いろいろなことを感じると思います。
では、実際に行った時の感想を少しだけ話していきますね。
2.看護学生の初めての実習に実際行ってみた感想
初めての実習で感じたこと。
それは、看護師という職業のリアルさでした。
元々、小児科病棟で入院する機会が多かった僕は、看護師を身近な存在として認識していました。
しかし、見ているのと実際に働くのでは、大きなギャップがあるんだなという印象を覚えました。
中でも、印象的だったのは、カンファレンスの時のに、1人ひとりの看護師さんが責任を持って働いているからこそ生まれるピリピリとした重い空気と、排泄介助時のにおいからわかる看護師という職業のリアルさでした。
カンファレンスでは、新人の看護師さんが必死にカンファレンスに食らいつく姿を見て、これから自分もこの看護師さんのようになるのかと思い、気持ちが引きしましました。薬剤の投与状況や申し送り事項など、カンファレンスでは複数の受け持ち患者さんについての情報がつらつらと申し送りされていきます。4年後、このカンファレンスについていけるようにならなければいけないのかと思うと、恐怖を感じたことを覚えています。
また、排泄の介助に付き添わせていただきました。演習とは違い、においも感じます。マスクをしていても感じるにおいが、その後1,2ヶ月頭から僕の頭からは離れませんでした。そのケアを涼しい顔で淡々とこなしていく看護師さんを尊敬の眼差しで見ていたことを今でも鮮明に覚えています。
「看護師さんて、まじですげえ。」
これが率直な僕の感想でした。
3.看護学生が初めての実習に行く前に準備するべきこと3選
次は、基礎Ⅰの実習に行く前に、どのような準備をするべきなのかについて話します。
基礎Ⅰ実習の準備は、大きく分けて3つあると思います。
次は、この3つについて詳しく見ていきましょう。
3-1.実習に行く目的を忘れないこと
実習に行く前に、看護学生には実習要項というものが渡されることがほとんどだと思います。
その実習要項には、実習の目的などが書かれていると思います。
まず1つ目の準備は、"実習に行く目的を忘れないこと"です。
基礎Ⅰの実習は、より多くのことを感じるために行くようなものです。
初めての実習では、右も左もわからない状態で、歩くのが速い看護師さんについていき、ケアを見せてもらいます。
あたふたしているうちに、1日が終わってしまいます。
ですが、実習で見せてもらえる現場は、一般人が入ってもよい場所ではありません。患者さんのプライバシーが尊重されるべき現場に、患者さんや病院が同意のもと、勉強のために見せてもらっています。
だからこそ、目的もなく実習に行くのは、勿体ないし、失礼です。
実習中に1つでも多くのことを感じ、それを今後の学びに生かすことが、看護学生にできる恩返しだと僕は思っています。
3-2.なぜ?の感情を常に持つこと
なぜ?と思うことは、これから先とても重要です。
看護学生あるあるや新人看護師あるあるでは、必ずと言っていいほど出てくるものがあります。
それは、先輩ナースからの「根拠は?」という言葉攻めです。笑
基礎Ⅰでは、ケアの根拠などについて聞かれることはありませんが、看護師さんの行動について「なんでだと思う?」と指導者さん(実際に臨床で働いている看護師さんで、実習生の管理を担当してくれる人)から聞かれることはあります。
例えば、実習後のカンファレンス(実習の感想や学びをシェアする場)では、看護師さんの行動で印象的だったことについて共有したりしますが、指導者さんは「なぜ看護師さんはそのような行動をとったと思う?」と聞いてきたりします。
基礎Ⅰ実習では、何かを感じることが大切だと言いましたが、感じたことについて"なぜだろう?"という視点を常に持っておくこともまた重要です。
3-3.ふさわしい態度
これに関しては、先生からも口を酸っぱく言われることだとは思いますし、当時金髪だった僕が言えることでもありません(笑)(もちろん実習時はちゃんと黒染めしましたよ)
しかし、体調が優れない状態の中、実習生がケアを見学することを許してくれている患者さんに対して、看護学生ができることなんて不快な気持ちを与えないことくらいですから、身なりや態度はふさわしい格好で行くようにしましょう。
また、人は、その人のわかりやすい特徴の評価に引きずられて、その人のことを評価するという傾向があります。これを心理学用語でハロー効果と呼びます。例えば、もしあなたが金髪で実習に行くと、金髪=ヤンキーぽい見た目=中身もヤンキーなんだろうという風に評価されてしまうということです。まあ金髪で実習に行く前に先生から止められるでしょ!と言われるとそれまでですが(笑)
他にも、話し方や声にも注意は必要です。人は、見た目が55%と言われています。つまり、見た目をよくするだけでは不十分ということです。では残りの45%はどこを見て判断しているのでしょうか。正解は、言葉と声です。言葉が7%、声が38%を占めていると言われています。ちなみにこれは、メラビアンの法則と言います。
つまり、見た目、声、言葉の選び方の全てに気を使うことで、初めて患者さんに不快な感情を抱かせなくて済むことになります。
以上が、最初の実習で準備するべきだと思った内容です。
まとめ
初めての実習には、以下の3つを意識して臨みましょう。
- 実習に行く目的
- 「なぜ?」を常に考えること
- ふさわしい態度
今回は看護学生の初めての実習について話しました。
初めての実習はとても緊張すると思いますが、自分が働いている姿がリアルに想像できる機会ですので、良い意味で楽しんできてください。
また、実習で感じたことは、これから先の学年で、患者さんのことをイメージする必要が出てきた時に必ず生きてきます。
雑談
実習先を就職先にする看護学生はとても多いです。
実際にその病院で働いたらこんな感じかな?という想像もしながら実習をすると得るものは大きいです。